【鈴音】
「昴先輩」

【昴】
「…………」

【鈴音】
「昴先輩?」

【鈴音】
「え!」

【昴】
「すぅ……すぅ……」

あ、あれ? 寝ちゃってる……。
どうしよう。まさか、隣に座って眠っちゃうなんて思わなかったよ。

でも、寝てるなら起こさない方がいい……かな。
降りる駅はわかってるんだから、駅が近付いた時に起こせばいいし。


【昴】
「ん……」

【鈴音】
「あっ」

【昴】
「…………」

【鈴音】
「昴先輩、寝不足ですか?」

【昴】
「……んん、何……?」

【鈴音】
「急に眠っちゃったから、私ちょっとびっくりしました」

【昴】
「別に……ただ眠れないから……だと」

【鈴音】
「えっ? す、昴先輩?」

【昴】
「ん……すぅ…すぅ」
 
【鈴音】
「あっ」

また……眠っちゃったみたい。

なんて無防備なんだろう。
ちょっとドキドキするよ。


【鈴音】
「ど……どうしよう」

【昴】
「んっ……うん……となり……」

【鈴音】
「な、なな、なにっ?」

なにか夢でも見てるのかな。
昴先輩の吐息の間に、時々言葉がまざってる。


【昴】
「うん……すぅ……すぅ」

【鈴音】
「…………」

もしかして、駅に着くまでこのままなのかな。
なんだか、早く着いて欲しいような、そうでないような、不思議な気分。


結局、昴先輩はそのままずっと、私の肩で眠り続けていた。