サイード王子の指先をそこに感じた瞬間、頭の中が真っ白になった。
焼けつくほどの恥ずかしさと、それから……。


【渚】
「や、ああ。あああんっ」

【サイード】
「渚、お前……」

サイード王子の声に、わずかな驚きが混じる。
それを聞いて、私はもう、消えてしまいたい気持ちになった。


【サイード】
「もうこんなになって……」

【渚】
「……う」

サイード王子の指が触れた時、自分でも分かった。
そこがもう、とろとろになってしまってるって。

滑らかに指が動く感触と、恥ずかしい音。
サイード王子に、知られてしまった。

だけど、どうしようもなかったよ。
あんなに甘いキス。
あんなにいやらしい指と舌の愛撫。

サイード王子にされてると思っただけで、溶けてしまった。
サイード王子の言葉の通りに。

せめて声だけは抑えたい。
そこを愛撫されたら、私、きっともっと変になる。

私は息を詰めて、また唇を噛んだ。


【渚】
「……っく、ぁ……」

【サイード】
「……渚? どうして……」

【渚】
「んん……っ」

【サイード】
「噛むな。そう言っただろう?」

【渚】
「ん、く……」

【サイード】
「お前の声を、もっと聞きたいんだ。オレのためにあげる声を」

【渚】
「……っん」

【サイード】
「聞かせてほしい……」

瞼に軽いキス。
閉じていた眼を開くと、切なそうなサイード王子の顔があった。

胸の奥がきゅっと痛む。
サイード王子がこんな顔するなんて。
こんな顔をさせてしまったなんて。


【サイード】
「心も身体も、オレに開いてくれ。お願いだ」

おずおずと唇をほどいた私に、サイード王子はやさしく微笑みかけてくる。

私も微笑み返そうとして、でも、できなくなった。
動きを止めていたサイード王子の指が、また動き始めたから。


【渚】
「……ああ!」

蜜にまみれた小さな突起を、指先がなぶる。
これ以上ないほど敏感になっているそこが、火がついたように熱くなる。
ゆるゆるとなぞられて、腰が勝手にうねってしまう。


【サイード】
「……溢れてきた」

【渚】
「や……言わないで……」

【サイード】
「お前のここは、泉みたいだ。豊かに湧き出てくる……」

【渚】
「は……ぁ、うぁ……ぁ」

指の動きがめまぐるしく変わる。
軽く突いて、転がして、撫で上げて。
違った動きを感じるたびに、高い声が出てしまう。


【渚】
「ふぁ、あ。あぁ、ぅ」

身体全体が熱くて痺れて、がくがくと震えた。
もう、恥ずかしいと感じる余裕なんかない。
サイード王子の愛撫を受けとめるだけで精一杯。


【サイード】
「いいのか、渚……」

【渚】
「ん……ん」

【サイード】
「感じてるなら、そう言ってくれ。ここは……?」

【渚】
「! あ、あぅ!」

突起の裏側を指が伝い、その下の襞の中を探ってくる。
幾重にも重なった襞の奥の、たっぷりと濡れた場所。
小さなくぼみの淵を、サイード王子がなぞる。


【渚】
「ひ、う……」

【サイード】
「力を抜いて……」

【渚】
「ん……」

【サイード】
「……入れるぞ……」

くちゅ……っといやらしい音をたてて指先が忍び込んでくる。

拒むつもりじゃないのに、本能的にそこがきつく締まる。
すると余計に、入り込んだ異物を感じてしまう。
ぞくぞくと背筋を走り抜ける、感じたことのない何か。


【渚】
「あ、ああ。あああ……」

【サイード】
「渚……お前の中は、こんなに……」

【サイード】
「柔らかくて熱い。なのに、狭い……」

【渚】
「……あ、ぁ」

指先が、深みへ入り込もうとする。
私はシーツをたぐり寄せ、無意識に上へ逃げようとした。


【サイード】
「……動くな」

【渚】
「ん、あぁっ」

サイード王子は私の腰を押さえつけて、一気に奥まで押し込んだ。
ショックと快感で、全身の力が抜ける。


【渚】
「あ……ふ……」

長い指が、私の深いところをかき回す。
時折ぐるりとえぐるようにされて、目の前が真っ白になるほどの快感が走った。